⑱生活習慣病を予防・改善するには
前回、説明したように、生活習慣病とは、食事、運動、休養、喫煙、飲酒などの生活習慣が深く関与する疾患の総称です。将来の死亡に最も大きな影響を与えるのは喫煙で、喫煙が原因となって、心臓病などの循環器疾患で年間3万人以上、がんで年間8万人近く、呼吸器疾患で2万人近く、合わせて約13万人が死亡すると推計されています。
喫煙に続いて影響が大きいのは高血圧、身体活動不足、高血糖、塩分の高摂取です。ここで、高血圧は年間10万人の循環器疾患による死亡につながり、塩分の高摂取は、循環器疾患とがんによる年間3万人以上の死亡につながります。
高血圧には、加齢や遺伝に加え、塩分の取り過ぎや肥満、身体活動不足、ストレス、疲れなどが原因となります。塩分の取り過ぎを控えることで、高血圧が予防でき、循環器疾患やがんによる死亡リスクも下げることができます。
食塩摂取量について、日本では、男性1日7.5 g未満、女性6.5 g未満が推奨されています。市販されている食品の裏面には、必ず栄養成分表示がありますので、そこで食塩摂取量を確認しましょう。減塩の商品も多く販売されていますし、出汁を取って旨みを増すことで、減塩でも美味しく感じることができますよ。