②運動の習慣化

全4回のコラム、第2回のテーマは「運動の習慣化」です。前回、いつもより3分多く運動すれば、1%死亡率が下がることをお伝えしました。今回は、1日にどのくらいからだを動かせば良いのか、その推奨値を紹介します。

 健康のために、WHO(世界保健機関)が推奨している身体活動量は、1週間あたり150分の中高強度身体活動です。強度と時間の組み合わせですので、まずは強度について説明します。

 運動強度は「メッツ」という単位で表します。安静状態を1メッツと定義し、立って何かをしている状態が2メッツ、動きながら何かをしている状態が3メッツです。中強度は3メッツ以上で、高強度は6メッツ以上、通常の歩行が3メッツ、ジョギングが6メッツです。

 WHOの推奨値は、歩行程度の身体活動を1週間あたり150分以上ですので、例えば、片道15分の距離を歩いて通勤している人は、月曜~金曜の5日間で往復30分×5=150分をクリアしています。それほど大変な量ではありません。

 この週150分の身体活動をクリアしていないと「運動不足」ということになり、これは、喫煙、高血圧に次ぐ、第3位の生活習慣病による死亡原因となっています。

 う~ん、やっぱり「動かないと損」ですよねぇ。