前回*、「座り過ぎ」の健康リスクについて解説しました。今回は、どのようにして座位時間を少なくするか、具体的に考えてみましょう。

 まずは124時間の使い方について考えてみましょう。例えば、起床⇒朝食⇒通勤⇒仕事⇒昼食⇒仕事⇒帰宅⇒夕食⇒就寝。さて、このなかで「座位時間」が長いのはどこでしょうか?

 ひとつは「仕事」の時間ではないでしょうか。仕事の種類にもよりますが、デスクワークが多い人は、どうしても座位時間が長くなりがちです。では、仕事中の座位時間を少なくするためにはどうすればよいでしょうか?前回、お伝えした「ブレイク」が重要です。3060分に1回、立ち上がるだけでも「効果あり」ですが、できればトイレに行きたくなくてもトイレに行くなどして、「ぶらぶら歩き」を追加しましょう。

 もうひとつは、特にやることのない「余暇」の時間ではないでしょうか。仕事のない休日、特に出かける予定もない場合、家でテレビやYouTubeを見るなどして、じっとしていませんか?通勤のない休日に家でじっとしていると、1日の歩数が極端に少なくなります。そもそも、ご自身の1日の歩数、どのくらいかご存知ですか?厚生労働省の国民健康・栄養調査によれば、2064歳の1日の平均歩数は男性約8,000歩、女性約7,000歩です。1日中、家でじっとしていると2,000歩にも満たないことがあります。休日、特に予定がなかったとしても、買い物に出かけるなどして、歩数を確保するようにしましょう。

 1日の歩数については、仕事のある日も確認してみてください。電車を使って通勤していれば、7,0008,000歩はクリアできると思いますが、車通勤だったり自宅でのリモートワークだったりすると、なかなかクリアできないのではないでしょうか。「運動」でなくてもよいので、歩数を稼げるような活動を、日々の生活の中に取り入れてみてください。

*前回、月刊Deli-Jに掲載されておりました記事については、こちらからごらんいただけます。
https://gunma.karada.live/app_columnplus0/