#64あなたの塩分はどこから来ている?

減塩というと、「しょうゆを控える」「みそ汁を減らす」といった方法を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、減塩を成功させるためには、まず自分がどこから食塩を摂取しているのかを知ることが大切です。
国立健康・栄養調査によると、日本人の食塩摂取量の約7割は調味料から摂取されています。主なものは、しょうゆ、みそ、食塩などです。日本の伝統的な食文化は健康的であると評価されている一方で、調味料を多く使うため、塩分摂取量が増えやすい傾向があります。
一方で、残りの約3割は食品そのものや加工食品から摂取されています。カップ麺やインスタントラーメン、漬物、干物などはもちろん、意外なところではパンも食塩の供給源となっています。塩味をあまり感じない食品でも、製造過程で塩分が加えられていることがあるため注意が必要です。
特に若い世代では、インスタント食品や加工食品からの塩分摂取が多い傾向があります。一方、高齢者では漬物などからの摂取が多いことが報告されています。つまり、年代や生活習慣によって、塩分の摂取源は異なるのです。
減塩を始めるときは、「何を食べたか」だけではなく、「どこから塩分を摂ったか」を振り返ってみましょう。しょうゆを使う量を減らすだけでなく、加工食品の利用頻度や食品表示の「食塩相当量」を確認することも重要です。
まずは1日だけでも、自分が口にした食品や調味料を書き出してみてください。思っている以上に、さまざまな食品から塩分を摂取していることに気づくはずです。減塩の第一歩は、塩分の摂取源を知ることから始まります。

執筆者
中田由夫(なかたよしお)
筑波大学体育系 教授
- 主な研究テーマ
- 食事と運動を中心とした行動変容が生活習慣病の予防および改善に及ぼす影響を明らかにすることを目指しています。
