#45 健診を受けて行動変容につなげましょう

 「自覚症状が現れにくい」、そのような病気は少なくありません。だからこそ、定期的な健診で健康状態をしっかりチェックすることが大切です。

 40~74歳の方であれば、特定健康診査の対象となります。1年に1度、受診しているはずですが、みなさんはその結果を保管していますか?紙での保管でなくても、PCやアプリで保管するなどして、検診結果を振り返られるようにしておきましょう。

 血液検査結果などに大きな問題がない方も、体重変化には十分に注意を払ってください。意図しない体重減少や体重増加は何らかの病気のサインかもしれません。ご自身の食事、運動、睡眠などの生活習慣を見直したうえで、かかりつけの医師にも相談してみてください。

 体重変化に心当たりがある場合は、生活習慣を見直すことで、体重を元に戻せるかどうかトライしてみてください。体重は100 g単位(0.1 kg単位)、機種によっては50 g単位(0.05 kg単位)で計れますので、1週間、しっかりと生活習慣改善に取り組めば、正しい方向に変化するはずです。うまくいった場合はその習慣を継続し、うまくいかなかった場合はほかの方法を試してみましょう。

 血液検査結果などに問題が生じた場合は、まずはかかりつけの医師に相談しましょう。必要な処方を受けた上で、生活習慣を見直し、検査結果の改善を目指しましょう。

 健診を受け、結果を振り返り、行動変容につなげていくことは、健康管理において非常に重要です。生活習慣の改善を継続することができれば、次の健診結果が楽しみになりますよ。

執筆者

中田由夫(なかたよしお)

筑波大学体育系 教授

主な研究テーマ
食事と運動を中心とした行動変容が生活習慣病の予防および改善に及ぼす影響を明らかにすることを目指しています。
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