#7 適正体重について

一般的には、BMI 22が標準体重と言われます。22×身長(m)×身長(m)で計算できます。身長160 cmであれば、22×1.6×1.6=56.3 kgです。しかし、BMI 22がピンポイントに適正であることは稀で、元々の体質や年齢によっても変わってきます。筋肉質であれば高め、やせ型であれば低めになりますし、年齢に応じて徐々に増えてくることは自然です。

では、どのように適正体重を判断すればよいでしょうか?簡単ではありませんが、自身のからだと対話してみてください。例えば体重が増えてきた時は、ちょっと階段をのぼるだけで息切れしたり、胸が苦しくなったりするでしょう。これを、からだが発する「ちょっと増えすぎじゃない?」というサインだと受け取ってください。逆にやせすぎた場合には、ふらつきを覚えたり、元気のなさを感じたりするかもしれません。このような違和感がなく、元気に活動できる状態が、適正体重と考えてください。

少し体重を減らす必要性を感じた場合には、毎日、決まった時間に体重を計りながら、油の量を減らしたり、野菜の量を増やしたりしてみてください。体重を増やしたいときは、少し多めにたんぱく質をとりながら、少し高めの強度での運動にチャレンジしてみてください。体重を維持するためにも、毎日の体重測定は欠かせません。是非、習慣化してください。

執筆者

中田由夫(なかたよしお)

筑波大学体育系 教授

主な研究テーマ
食事と運動を中心とした行動変容が生活習慣病の予防および改善に及ぼす影響を明らかにすることを目指しています。
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